最終更新日 2023年12月12日
3、二十四節気の季節・読み方・日付・意味
4、雑節とは?
5、五節句とは?
6、まとめ
テレビなどで
「今日は二十四節気の内の〇〇」と
いうことを聞きますが、
【二十四節気】について
「知っている日」や
「何の日」かと全てを答えられるのは、
なかなか難しいのではないでしょうか。
また【二十四節気】に関連して
【雑節】や【五節句】
という言葉も聞いた事があるかと思いますが、
全てを思い出せないということも
あるのではないでしょうか
そこでその全てを紹介します。
知っていて損はありませんので
知識として他の皆さんにも
教えてあげて下さい。
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(1)【二十四節気】とは、
一言でいうと、
農業をして行く上での基準を
太陽の動きから
24の季節に分類したものです。
365日÷24≒15で
単純に15日に1回何等かの
節気があることになります。
農業をして行く上では、
季節や天候を正確に知る事が
必要になります。
「旧暦」では、
毎年同じ月日であっても
ズレがあるので種まきから収穫まで
いつ行えば良いのか「暦」だけでは
判断できません。
(旧暦は、1年が354日です。
365-354=11日で毎年11日少ないので、
3年に1回13番目の月13月がありました。)
このことは農業を行う人には、
生きていく糧なので一大事です。
そこから季節を知るために、
1年を24の節気に分けました。
では24の節気はどのような基準で
分類がされているのでしょうか?
地球から見て太陽の移動する道を
黄道と言います。
黄道を360度に分けたものを
黄経と言います。
(春分を0度として
15度おきに節気が設けられた)
(2)七十二候とは、
上記【二十四節気】を
農事や暮らしに合わせて、
さらに5日ずつの三つに分けて(24×3=72)、
それぞれの時期の自然界が移り変わる様子を
言葉にして表したものです。
以下に【二十四節気】を紹介します。
旧暦では立春が1年の始まりです。
「春」
①立春(りっしゅん)毎年2月4日頃
暦の上では春。節分の翌日。
まだまだ、寒い時期ですが、
春の息吹を感じ始める時期
でもあります。
(立春の詳細はこちらからどうぞ)
②雨水(うすい)毎年2月19日頃
今まで雪が降るほどの寒さ
でしたが、雨に変る頃。
寒冷地では、まだ寒さが
続きますが、寒い日と
暖かい日が繰り返し
春に確実に近づく時期です。
(雨水の詳細はこちらからどうぞ)
③啓蟄(けいちつ)毎年3月6日頃
日照時間が少しづつ長くなり
地中の温度が上がり、
眠っていた虫が
出てくる時期。
吹く風に温もりを感じ始める時期。
④春分(しゅんぶん)毎年3月21日頃
春分の日で祝日。
昼と夜の長さが同じ日。
お彼岸の中日。
「暑さ寒さも彼岸まで」の
言葉通り、寒い日が少なくなる。
(春分の詳細はこちらからどうぞ)
⑤清明(せいめい)毎年4月5日頃
聞きなれない日ですが、
字の通り、春の清々しい空気と
明るい日の光を浴び
万物が生き生きする頃。
桜の開花シーズンでもあります。
(清明の詳細はこちらからどうぞ)
⑥穀雨(こくう)毎年4月20日頃
春の暖かい雨が、
穀物に息吹を与えます。
この頃に種まきを始めます。
1年の内では、
過ごしやすい時期になります。
(穀雨の詳細はこちらからどうぞ)
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「夏」
⑦立夏(りっか)毎年5月6日頃
暦の上では夏の始まり。
新緑の爽やかな時期。
この頃から、文字通り
「夏日」も
多くなります。
(立夏の詳細はこちらからどうぞ)
⑧小満(しょうまん)毎年5月21日頃
麦の穂が出る頃で、農家の人が
文字通り小さい満足をする頃。
早ければ梅雨の走りになります。
(小満の詳細はこちらからどうぞ)
⑨芒種
(ぼうしゅ)毎年6月6日頃
「芒(のぎ)」とは、
稲などの穂先の部分の
毛のような物。
稲などを植える時期。
(芒種の詳細はこちらからどうぞ)
⑩夏至(げし)毎年6月21日頃
日照時間が1年で最も長い日。
梅雨の真っただ中。
この頃から本格的に暑くなる。
(夏至の詳細はこちらからどうぞ)
⑪小暑(しょうしょ)毎年7月7日頃
少しづつ暑くなる時期。
七夕の頃。
梅雨の後半で大雨の注意が必要。
(小暑の詳細はこちらからどうぞ)
⑫大暑(たいしょ)毎年7月23日頃
文字通り1年で最も暑い時期。
土用の丑の日もこの頃。
学生さんの夏休みのスタートの頃。
(大暑の詳細はこちらからどうぞ)
「秋」
⑬立秋(りっしゅう)毎年8月8日頃
暦の上では秋。
まだまだ暑い日が続きますが、
秋という言葉で少し暑さが
和らぎます。
(立秋の詳細はこちらからどうぞ)
⑭処暑(しょしょ)毎年8月23日頃
暑さが和らぎ始める頃。
最近の異常気象では、
まだまだ真夏日があります。
(処暑の詳細はこちらからどうぞ)
⑮白露(はくろ)毎年9月8日頃
露が出る時期。
朝晩の気温差が大きい頃。
暑い日は続きますが、
本格的な秋が近づいています。
(白露の詳細はこちらからどうぞ)
⑯秋分(しゅうぶん)毎年9月23日頃
秋分の日で祝日。
昼の長さと夜の長さが同じ日。
秋のお彼岸の中日。
(秋分の詳細はこちらからどうぞ)
⑰寒露(かんろ)毎年10月8日頃
植物に朝露が降りる頃。
農産物の収穫が終る頃。
秋本番です。
最近では、10月でも「夏日」が
あるので「ピン」ときません。
(寒露の詳細はこちらからどうぞ)
⑱霜降(そうこう)毎年10月23日頃
霜が降り始める頃。
朝晩の冷え込みを感じる頃。
山間部では、紅葉が見ごろに
なります。
(霜降の詳細はこちらからどうぞ)
「冬」
⑲立冬(りっとう)毎年11月7日頃
冬の始まりの日です。
北風が吹き始める頃。
冬が近づいてくるのを
感じ始める頃。
(立冬の詳細はこちらからどうぞ)
⑳小雪(しょうせつ)毎年11月23日頃
雪が降り始める頃。
木々の葉が散ってしまう頃。
平地でも雪が舞う時もあります。
(小雪の詳細はこちらからどうぞ)
㉑大雪(たいせつ)毎年12月7日頃
平地でも雪が降り始める頃。
寒さが身に凍み始める頃。
冬のたよりが各地から
伝わります。
(大雪の詳細はこちらからどうぞ)
㉒冬至(とうじ)毎年12月22日頃
1年で最も日照時間が
少ない日です。
一般的には、かぼちゃを食べ
ゆず湯に入ります。
(冬至の詳細はこちらからどうぞ)
㉓小寒(しょうかん)毎年1月6日頃
1年で最も寒い時期の入口です。
寒の入りとも言います。
正月明けと寒さで体調をくずさない
ようにしましょう。
(小寒の詳細はこちらからどうぞ)
㉔大寒(だいかん)毎年1月20日頃
1年で最も寒い時期です。
この日から節分までは、
特に寒さに耐える時期です。
(大寒の詳細はこちらからどうぞ)
【二十四節気】は中国から伝わりました。
中国は広く日本の気候とは
少しかけ離れているところがあります。
そこで、日本の農業に合わせるために、
もう少し細かく分類する必要がありました。
そこから生まれたのが【二十四節気】の
補助的意味合いがある
【雑節】(ざっせつ)です。
全部で9の節があります。
①節分(せつぶん)毎年2月3日頃
元々は、春・夏・秋・冬の
季節の変わり目でしたが、
立春が新しい年の始めと
いうことで、立春の前日を
さす言葉になりました。
(節分の詳細はこちらからどうぞ)
②彼岸(ひがん)春分と秋分の前後三日
先祖の供養、お墓参り。
(春分の日の詳細はこちらからどうぞ)
(秋分の日の詳細はこちらからどうぞ)
③社日(しゃにち)春分と秋分に最も近い
戊(つちのえ)の日
田んぼの神様をまつる日です。
④八十八夜(はちじゅうはちや)毎年5月2日頃
立春から数えて88日目。
種まきの目安、茶摘み。
(八十八夜の詳細はこちらからどうぞ)
⑤入梅(にゅうばい)毎年6月11日頃
太陽が黄経90度を通過する頃。
梅雨入りの時期。
(入梅の詳細はこちらからどうぞ)
⑥半夏生(はんげしょう)毎年7月2日頃
夏至から11日目。
田植えが終わる頃。
(半夏生の詳細はこちらからどうぞ)
⑦土用(どよう)立春・立夏・立秋・立冬の前18日間
現在では、立秋の前18日間として使っています。
土用の丑の日。
(土用の丑の日の詳細はこちらからどうぞ)
⑧二百十日(にひゃくとうか)毎年9月1日頃
立春から数えて210日目。
台風に注意する時期。
(二百十日、二百二十日の詳細はこちらからどうぞ)
⑨二百二十日(にひゃくはつか)毎年9月11日頃
立春から数えて220日目。
台風に注意する時期。
そもそも【節句】とは
どういう事なのでしょうか。
【節句】の「節」とは
季節の変わり目の事です。
【節句】の「句」は「供」(く)とも表し
お供えの事です。
つまり季節の変わり目にお供えをして
邪気を払い無病息災を願う日で、
昔から【二十四節気】とは別に
祝祭の日とされています。
【節句】の中でも特別な5日の【節句】が
江戸時代に決まり、
それを【五節句】として
「お祝いの日」としたのが始まりです。
【五節句】は全て季節の植物に関係があり
下記の通りです。
①1月7日:人日の節句(じんじつのせっく)
「七草の節句」
七草がゆを食べて
1年の始まりに1年間の無病息災を願います。
(人日の節句はこちらからどうぞ)
②3月3日:上巳の節句(じょうしのせっく)
「桃の節句」
ひな祭りとして知られる女の子の節句です。
(ひな祭りの詳細はこちらからどうぞ)
③5月5日:端午の節句(たんごのせっく)
「菖蒲の節句」
健やかな成長を願う男の子の節句
子供の日としてもお祝いします。
(端午の節句の詳細はこちらからどうぞ)
④7月7日:七夕の節句(しちせきのせっく)
「笹の節句」
ひこ星と織姫の伝説が由来しています。
七夕祭り
(七夕の節句の詳細はこちらからどうぞ)
⑤9月9日:重陽の節句(ちょうようのせっく)
「菊の節句」
菊の花が薬草となる事から
菊酒を飲んで無病息災を願います。
(重陽の節句の詳細はこちらからどうぞ)
以上です。
【五節句】は元来、
季節の節目を知るための目安でした。
新暦を使用している現在でも、
旧暦で行っていた日と同じ日に
行うため、
時期が1ヶ月位の違いがあります。
こうした事から、節句にちなむ行事は
旧暦で行う地域もあります。
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【二十四節気】
【雑節】
【五節句】について紹介しましたが、
いずれも農業をする上で
欠く事の出来ない重要な目安であり、
農業を大切にしていた事がよくわかります。
それぞれが的を射た「ネーミング」で
感心します。
現在でも
【二十四節気】
【雑節】
【五節句】の行事が行われて、
伝統が引き継がれれいます。
これらの行事により現在でも
「季節」を感じる事ができますし
「イベント」として楽しんでもいます。
それだけ私たちに密接となっています。
だからこそ今後も大切にしたい風習です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍①=PHP研究所発行
知れば納得!暮らしを楽しむ・
12ヶ月のしきたり
参考書籍②=株式会社神宮館発行
暮らしのしきたり12ヶ月・
うつくしい日本の歳時と年中行事