最終更新日 2023年12月15日
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1、はじめに
【落合博満】は中日ドラゴンズで
2004年から2011年までの8年間
監督をしました。
監督就任時に
「ファンが望むのは勝つ野球」
だから
「勝つための野球をする」
と発言しました。
そして
「この1年間(2004年)は補強をしないで、
各選手の能力を10%底上げして
日本一を獲る」と宣言し
日本一は逃したものの、
セ・リーグ優勝を果たしました。
2004年から2011年の在任中は
「強いドラゴンズ」であり続け、
「勝つ野球」をしてきました。
その【落合博満】の言葉に
「負けない努力が勝ちにつながる」
という言葉があります。
「勝つ野球」をしていただけに
説得力があり重みがあります。
具体的にはどのようなこと
なのでしょううか?
少しでもお役にたてればと
思い紹介します。
ぜひ、参考にして下さい。
2、負けない努力
【落合博満】は、
中日ドラゴンズの監督時代
常に
「投手を中心にした守りの野球」
をして
「勝つ野球」をしてきました。
そして
「強い中日」を作り
「有言実行」で
ファンの期待に応えてくれました。
「素人目」には
「守りの野球」より「打つ野球」の方が
面白いと思います。
しかし、
昔からよくありますが
「大量得点や大量安打」の
翌日は別な投手に
押さえ込まれたり、
スイングが雑になったりで
打てなくなることがあり
「バッティングは水物」と言われます。
【落合博満】は
「打者出身」ですでので
このことはよくわかっています。
だから「投手陣」に対しては、
「打撃陣」が打てなくて
得点できず0点に終わっても
自分たちが0点に抑えて0対0で
引き分けに終わるように
「負けない努力をするようにしなさい」と
言ったそうです。
また「打撃陣」が1点取ってくれて
「投手陣」が0点に抑えれば
たとえ1点でも1対0で勝てるので
「0点に抑えるように」と説いています。
昔から言われているように野球の試合は
投手が試合の70~80パーセントを
握っています。
その考えから
【落合博満】は
「投手を中心」とした「守りの野球」で
「勝つ野球」をしました。
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3、負けないためには練習
【落合博満】は、
「勝つ喜びと負ける悔しさ」を
選手に教えたいという思いで
中日の監督に就任しました。
最初に選手を見た時に
「練習してない」と思ったそうです。
そこで
「練習は嘘をつかない」という考えから
早朝から夜遅くまでの練習と
休日の少ない
「地獄のキャンプ」が始まりました。
その中でもキャンプ名物の
「落合ノック」と言われた
地獄のノックがあり
左右に捕れそうで捕れないコースに
絶妙にノックし選手が動かされる
「キツイ」もので
体が動けなる位まで続けられました。
「落合ノック」が
行われないキャンプもありましたが
ほとんどの年のキャンプで
行われました。
この「落合ノック」により
選手達は徹底的に鍛えられました。
特に【落合博満】により
レギュラーを摑む事が出来た
「森野将彦」や
すでにレギュラーであった
「アラ(荒木雅博)イバ(井端弘和)」も
徹底的に鍛えられ「球界」を
代表する選手になりました。
そして「練習」で
「負けないための努力」を憶えました。
4、勝つための采配
【落合博満】の采配で忘れられないのが
2007年の「北海道日本ハム」との
日本シリーズです。
「山井大介」と「岩瀬仁紀」の
パーフェクトリレーです。
初戦に負けたものの、
その後3連勝で一気に
「日本一」に王手をかけ
この試合で勝たなければ流れが変わる
大事なナゴヤドームでの第5戦でした。
8回まで日本ハムをパーフェクトに抑え
いよいよあと3人で
「日本シリーズ史上初」の
パーフェクト試合が見られると
思った9回の表
ドームでは「山井コール」が
沸き上がりました。
しかし
「岩瀬仁紀」の名前がコールされ
「岩瀬仁紀」がマウンドに上がり
「山井大介」は上がりませんでした。
この時の「岩瀬仁紀」は
「ものすごいプレッシャーがあった」
と言っています。
この回3つ目のアウトを
セカンドゴロに打ちとった時の
「岩瀬仁紀」の顔は
「本当に良かった」という
安堵の顔でした。
結果【落合博満】の采配により
中日ドラゴンズが
53年ぶりの日本一になりました。
この交代は、
試合後「賛否両論」が
世間で沸き上がりました。
「結果論」で言えば正解でしたが、
この交代の裏には
「山井大介」の指の豆が潰れ
「投げられない」という
申告があったためでした。
【落合博満】は
「山井のパーフェクト」を見たかったが
勝利のためには
ベストな采配だったと言っていました。
このように
【落合博満】は常に勝つために
その場その場でベストな采配を
していました。
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5、おわりに
【落合博満】はチームでするスポーツは
「勝った時が仕事をした時」と
言っています。
相手に10点取られても勝ち投手になれば
「仕事をした」ことになり
相手を1点に抑えても、
味方が0点なら負け投手で
「仕事をしていない」事になります。
それから考えて
【落合博満】の
「負けない努力が勝ちにつながる」は
選手としての負けない努力とは
「目的意識を持ち負けないために
考えた練習をする」ことです。
指揮官としての負けない努力とは
その場その場でベストな
采配をすることではないでしょうか。
この【落合博満】の
「負けない努力が勝ちにつながる」は
仕事をしていく上で、
どの部門の仕事にも当てはまります。
仕事も野球と同じ
チームプレーで勝ちを目指します。
そこでもとめられるのが
一人ひとりが自分の持ち場を
責任感を持って全うすることです。
また仕事をしていく上で
「判断」をせまられる場面があります。
「判断」する時点では
「ベストな判断」が出来ずに
後から後悔することが多々あります。
そうならないためには
普段の訓練を怠らない
負けない努力が必要です。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考書籍=ダイヤモンド社発行・
落合博満著「采配」