最終更新日 2024年2月2日
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1、はじめに
【修二会(しゅうにえ)】
【お水取り】
という言葉を
聞いたことがあるかと思いますが、
意味や何をするのか
疑問に思っている方も
いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで【修二会】
【お水取り】について紹介します。
是非「話題のタネ」にして下さい。
2、修二会とは?
(1)修二会とは
3月1日~3月14日頃に
東大寺で行われる仏教行事で
自分の罪と穢れを懺悔し、
五穀豊穣などを祈願する行事で、
「旧暦」 の2月に行われる
「修する法会」という意味で
【修二会】と名付けられました。
(2)修二会の始まりはいつ?
752年に東大寺の
初代別当(僧侶の長)である
良弁(ろうべん)僧正の高弟、
実忠(じっちゅう)和尚によって創始され、
現在まで続けられています。
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(3) 修正会(しゅしょうえ)
東大寺以外で、
正月に行われる寺院では
「修正会(しゅしょうえ)」と
呼ばれています。
(4)薬師寺では
同じ奈良県の薬師寺では、
3月30日~4月5日にかけて行われ、
「花会式(はなえしき)」と呼ばれています。
最終日には松明が焚かれ、
鬼を払う儀式が行われます。
3、お水取りとは?
(1)お水取りとは
東大寺で行われる【修二会】での
中心的行事が【お水取り】です。
東大寺二月堂
(とうだいじにがつどう ):
奈良県奈良市の東大寺にある建物で、
奈良時代創建の仏堂。
旧暦2月に「お水取り(修二会)」が
行われることからこの名前がつけられました。
二月堂は1180年の
平重衡の兵火(反平家勢力打倒のために挙兵)、
1567年三好・松永の東大寺大仏殿の戦いの
2回の戦火には焼け残りましたが、
1667年の【お水取り】の最中に失火で焼失し、
2年後の1669年に再建されたのが現在の建物です。
本尊は大観音(おおかんのん)、
小観音(こがんのん)と呼ばれる2体の十一面観音像で、
どちらも誰も見ることを許されない絶対秘仏です。
建物は2005年12月、国宝に指定されました。
二月堂は修二会の行事用の建物に
特化した特異な空間構成をもち、
修二会の作法や習俗と共に、
中世の雰囲気を色濃く残っています。
(2)お水取りのクライマックス
①3月1日から14日間にわたって
華麗な火と水の行法(修行)が
行われます。
②12日の夕方から【お水取り】の
クライマックスとなる行事が
行われます。
③信者が奉納した12本の
籠松明(かごたいまつ)を
修行僧が担ぎ、
約100段の石段を駆け上がり
二月堂の回廊で振り回します。
④その火の粉を浴びると
災厄が祓われると言われていて、
参拝者はわれ先にと火の粉あび、
無病息災を祈願します。
(3)お水取りの儀式
①3月13日の未明に
若狭井(わかさい)という井戸から
観音様にお供えする
「お香水」をくみ上げる
【お水取り】の儀式が行われます。
②この儀式に先立ち
福井県小浜市(若狭の国)の神宮寺で
「お水送り」の儀式が行われます。
お水送り:
白装束の僧が
巨大な松明を掛け声とともに振り回し、
大護摩に火が灯されたあと、
住職が「送水文」を読み上げ、
鵜の瀬(小浜市の遠敷川の中流)から
汲み上げた「香水」が流され、
この「香水」が10日後に
東大寺二月堂の若狭井に
届くとされています。
(地下で通じているとされる)
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4、おわりに
東大寺二月堂で行われる
【お水取り】が終わると、
「春」になると昔から言われています。
【お水取り】は仏教の儀式であると共に
春を告げる儀式でその通りに
例年「春を実感」できるようになり、
春を待つ人にとっては
季節の目安にもなっています。
そのような【お水取り】の
儀式に出て火の粉を浴び
無病息災を祈願してみては
いかがでしょうか。
最後まで読んで頂き有難うございます。
参考書籍①:株式会社神宮館発行
暮らしのしきたり12ヶ月
うつくしい日本の歳時と年中行事
参考書籍②:PHP研究所発行
知れば納得!暮らしを楽しむ
12ヶ月のしきたり
参考資料:ウィキペディア