最終更新日 2024年2月28日
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1、はじめに
テレビなどで今日は「二十四節気」の一つ
「〇〇」ですとよく聞きます。
【立春】も「二十四節気」の一つです。
【立春】は「暦」の上では、
春の始まる日ですが、
毎年「寒さの真っただ中」なので
ピンときません。
ただ何となく明るい響きがあり、
「寒さ」が少しづつやわらぎ春に近づく
ワクワク感がある言葉です。
そのような【立春】について紹介します。
新しい発見があるかと思いますので、
最後まで読んで下さい。
そして周りの人に教えてあげて下さい。
2、立春とは?
【立春】は、
一年間を地球から見た太陽の位置に合わせて
24の季節区分に分けた
「二十四節気」の一つで、
「旧暦」では、一年の始まりの日になり、
「二十四節気」の始まりの日でもあります。
毎年2月4日頃になります。
【立春】の反対は「立秋」になります。
新暦では1月1日が
一年の始まりですので、
「二十四節気」を1月から数えると
「小寒」(毎年1月6日頃~1月20頃)
「大寒」 (毎年1月20頃~2月3日頃)」
のあとで3番目の「節気」になります。
小寒から大寒までの間を
寒と呼び1年で最も寒い時期です。
大寒の終わりの日が、
「節分」 になります。
節分の次の日が【立春】になります。
【立春】から次の「節気」の
「雨水」(雪から雨に変る日)
の前日までの間は【立春】と呼びます。
また、【立春】から「立夏」(5月6日頃)
までの間を「春」と呼びます。
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よく「八十八夜」
(茶摘みや農作業を行う上で大切な日)や
「二百十日」
(台風の時期で農家にとっては
収穫に影響する)
などと言いますが、
これは【立春】から数えた日で
それぞれ88日目、210日目なります。
よく考えられたことですね。
また、
「今日○○地方で春一番が吹きました」
とテレビなどでよく聞きますが、
これは【立春】が過ぎた後
「最初に吹く南からの強い風」
のことです。
春一番と聞くと風は強いですが、
暖かそうなイメージがあります。
【立春】は、古くから風習や自然現象の
基となる大切な日でありました。
3、立春の三つの候
【立春】は2月4日頃の1日を
表す場合もありますが、
「二十四節気」を三つの候(こう・時期)
に分け気象や動植物の変化を短い言葉で表した
七十二候でも表します。
三つの候は
「初侯」「次候」「末候」になります。
この候を表す言葉は中国伝来の物もありますが、
日本に伝わってから変化した物もあります。
【立春】の三つの候は以下になります。
(1)初候(しょこう)2月4日頃~2月8日頃
この時期を表す言葉:
東風解凍(はるかぜこおりをとく)
意味:春風が霜柱をとかし、ふきのとうが
頭をのぞかせる頃です。
(2)次候(じこう)2月9日頃~2月13日頃
この時期を表す言葉:
黄鶯睍睆(こうおうけんかんす)
意味:山里で鶯がさえずり始める頃です。
(3)末候(まっこう)2月14日頃~2月18日頃
この時期を表す言葉:
魚上氷(うおこおりをいずる)
意味:春風が湖の氷を薄くし、
元気よく魚がとび上がる頃です。
このように見ていくと
季節の移り変わりがわかり
春めいた感じもします。
4、立春大吉
毎年【立春】の頃、神社や寺院などに
行くと立春大吉
という「お札」が貼られているのを
目にします。
この立春大吉という言葉は、
一般的には「厄除け・魔除け」と
言われていますが、
旧暦では正月のため
「新年の幸福・無病息災・家内安全」を
願う意味があります。
立春大吉は左右対称になっているので、
立春大吉と書いた「お札」を貼ると
表側から見ても、
裏側から見ても同じになります。
「鬼」が玄関から入って、
ふと後ろを振り返った時にも
同じように立春大吉と読めるので、
まだ、玄関にも入ってないと勘違いして
「家の中に入らず、玄関から出て行ってしまった」
との話があるそうです。
立春大吉の「お札」は、
玄関だけでなく、
神棚や仏壇や鬼門の方角に貼ると
良いとされています。
神棚や仏壇のない家では、頭より上の
壁などに貼ると良いとされています。
貼る時期は【立春】の日が
良いとされています。
一年中貼り、次の年の【立春】に
新しいものと交換します。
立春大吉の「お札」は、
自分で作った物でも
良いそうなので、一度作ってみて
「魔除け・家内安全・無病息災」を
お願いしてみて下さい。
5、立春の縁起の良い食べ物
【立春】に食べると
縁起が良いとされる物は、
(1)【立春大吉大福】と
呼ばれる大福餅が縁起が良い
と言われています。
(2)【立春大吉餅】は「豆」を
使用した餅です。「豆(まめ)」から
無病息災を願って食べます。
(3)【立春朝生菓子】とは、
朝一番に旬な食材を使用した
上等な生菓子のことで桜餅などがあり
縁起が良いとされています。
(4)【立春大吉豆腐】【立春】の朝一番で
作った豆腐を「魔除け」として食べます。
(5)【立春朝搾り】とは
【立春】の朝搾りたての
お酒を飲むと縁起が良いとされています。
(6)【立春】に直接関係ありませんが、
旬な食べ物として、にしん、イワナ、ふきのとう
などがあります。
【立春】に食べると縁起の良い物は、
自分で作る物が少ないのでお手軽です。
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6、立春の挨拶
旧暦で【立春】が一年始まりと言えども
「年賀状」を出すわけにはいきません。
そこで松の内から節分までの間に
出す季節の手紙に「寒中見舞い」
があります。
「寒中見舞い」が節分までに出せなかった
場合は
「余寒見舞い」を出します。
また、【立春】から
雨水(毎年2月19日頃)の前日までの
「時候の挨拶」として一般的に
【立春の候】を使用します。
7、立春のまとめ
【立春】の立は、
「始まり」という意味です。
だから【立春】は、
春の始まりになります。
まだまだ寒い時期とはいえ、
春と聞いただけでほっとします。
確かに【立春】を過ぎると
春めいた話題も出て来ますし、
春到来を待ちわびる行事が
日本各地で行われます。
昔も今も春を待ちわびる思いは
変わらないのですが、
【立春】に対する思いは、
昔の人の方が
強かったのではないでしょうか。
一年の始めの日【立春】を神聖な日と捉え
魔除けや縁起を担ぐ行事や行為をし、
縁起の良い食べ物を口にして
これから始まる一年の無病息災、
家内安全などの願いをする
大切な日だったのでしょう。
【立春】には、昔の人に思いをはせ、
縁起の良いものを食べ充実した一日を
過ごしたいものですね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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