最終更新日 2024年5月17日
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1、はじめに
【夏越の祓】(なごしのはらえ)というのは
毎年6月30日頃行われる行事のことで
一年の半分である節目の日になります。
聞きなれない言葉ですが
この日は「大晦日」と同じように
「罪や穢れ(けがれ)」を祓う(はらう)
「大祓」の儀式が行われます。
【夏越の祓】は一年の前半を
無事に過ごすことができた
「感謝」と
人々が知らないうちに犯した「過ち」や
体にたまった「穢れ」を落とし
残りの半年の「厄除け」「健康」を
祈願する儀式です。
また夏に行われる理由として
現在のように毎日「洗濯」ができなかった時代に
不潔になった衣服を替えることにより
残りの半年を清潔にして病気にならないために
行われたという「衣替え」
の意味合いがあるという説もあります。
【夏越の祓】は、
誰でも自由に参加できる儀式ですので
お近くで行われる所があれば
参加してみてはいかがでしょうか。
それでは、
【夏越の祓】について紹介します。
参考にして頂き「話題のタネ」にして下さい。
2、夏越の祓の儀式
【夏越の祓】の日には、
日本各地の神社などでは
「茅の輪(かやのわ)」という
茅を束ねて作った
大きな輪が飾られます。
この茅の輪を「∞」をなぞるようにくぐる
日本神話が由来とされる
「茅の輪くぐり」を行います。
一般的には、
「左回り・右回り・左回り」の順で
3回くぐります。
この時に「厄払い」や「招福」のために
「蘇民将来(そみんしょうらい)、
蘇民将来」と
唱えてくぐります。
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また【夏越の祓】が近づいて来ると
日本各地の神社などでは
「半紙」で作った「人形」が配られます。
これに自分の「名前・生年月日」を記入し
自分の体を撫でて息を吹きかけ
「穢れや罪」を人形に移します。
この人形を【夏越の祓】の日に
神社などへ持って行き清めてもらいます。
神社などでは「お祓い」の「祝詞」上げ神事を
行います。
その後、人形を川や海に流したり
火の中に投じて「穢れや罪」を清めます。
3、夏越の祓の風習
【夏越の祓】の日には
京都の名産品の
「水無月(みなづき)」
という三角形の「外郎(ういろう)」に
小豆のあんこを
のせた和菓子を食べる風習があります。
この水無月には「いわれ」があります。
室町時代の宮中では、「旧暦」の
6月1日に暑気払いをする
「氷の節句」という儀式が
行われていました。
冬の間にできた氷を
「氷室(ひむろ)」という冷凍庫に
貯蔵し、旧暦の6月1日に食べる儀式です。
しかし、
庶民では氷を手に入れることができないので
代用として水無月を食べました。
水無月の「外郎」は氷に見立て
小豆は「邪気、穢れ」を払うという
意味があります。
最近では「夏越ごはん」という
公益社団法人「米穀安定供給確保支援機構」が
提唱した雑穀米に夏野菜の天ぷらを
のせた「かき揚げ丼」を
食べる動きが広まっているそうです。
4、旬の食べ物
(1)旬の食べ物
①枝豆
②きゅうり
③みょうが
④トマト
⑤すいか
⑥あんず
⑦びわ
⑧アジ
⑨イサキ
⑩キス
など一部ですが紹介します。
ぜひ味わって下さい。
(2)旬の枝豆料理
(枝豆と豆腐の和え物)
①用意する物
・絹ごし豆腐(半丁)
・枝豆(好みに応じて)
・しいたけ(2本)
・みょうが(1個)
・醤油(大さじ1)
・ごま油(大さじ半分)
②豆腐をキッチンペーパーにのせ
水を切ります。
③枝豆は塩茹でして実を取り出します。
④しいたけは茎を取って焼きます。
⑤みょうがを千切りにします。
⑥くずした豆腐を混ぜます。
⑦醤油とごま油で和えて
出来あがりです。
旬の枝豆を味わって下さい。
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5、おわりに
【夏越の祓】
という言葉は知らなかった方も
いるかと思いますが、
神社などで「茅の輪」を見た事がある
という方はいるのではないでしょうか。
【夏越の祓】は日本人らしく
「節目」に「けじめ」をつける
古くからの伝統行事です。
そこで、1年の半分が終わった日に
「穢れや罪」を落として「身」を清め
「正月」を迎える時と同じように
新たな気持ちで残りの
半年を過ごしましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
①参考書籍=PHP研究所発行・しれば納得!
暮らしを楽しむ12ヶ月のしきたり
②参考書籍=株式会社講談社発行・荒木典子著
旬の和ごはん12ヶ月
③参考資料=Wikipedia