最終更新日 2023年12月7日
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目次
1、はじめに
お正月の縁起物で、
「宝船に乗った七福神」の絵が
描かれているのをよく見かけます。
何故、
「宝船に乗った七福神」の縁起が良いのか?
それは、江戸時代まで遡ります。
1月2日に見る「初夢」は、
「宝船に乗った七福神」を
枕に敷いて寝ると「いい夢」を
見る事が出来、
幸運に恵まれるという話が広まりました。
それ以来、
「宝船に乗った七福神」は縁起が良いとされ
「置物」などにされて売り出されています。
「宝船」は縁起の良い船だとわかりますが、
何故、船でなければいけないのでしょうか?
古代の日本では、
「海の果てに多くの神様が住んでいる」
との言い伝えがありました。
そこから
「海の果てから神様が幸運を
持って来てくれる」
と言う思想が広まりました。
ところで、神様を数えるときに
「柱」を使います。
それは、家々の「柱」には神様いると
言われているからで
その「柱」からとっています。
今日から「柱」の見方も変わりそうで、
つい手を合わせそうですね。
それでは、
最後まで読んで頂き【七福神】の
名前、
呼び方、
ご利益を知って頂き
自分や周りの人に福が訪れるように
して下さい。
2、七福神の名前とご利益
(1)恵比寿天(えびすてん)
トレードマークは、烏帽子をかぶり、
鯛を左手で抱えて、
右手に釣り竿を持っています。
【七福神】の中では、
ただ一柱「日本出身の神様」です。
日本神話の「いざなぎのみこと」と
「いざなみのみこと」
との間に生まれた第三子である
「ひるこのみこと」だと伝わっています。
逸話として、
三歳になっても歩くことができなかったので、
船に乗せられて海に連れていかれて
捨てられてしまったと言われています。
(残酷な話です)
その後、
流れ着いた島で人々から
手厚く祀られたのが
信仰の始まりです。
何故祀られたのか?
その理由として島国である日本は
古来より海から漂着してきた物は縁起が良く
人々に富と幸運をもたらすと
されていたからです。
由来としては、その昔「飢饉」があった時に
偶然にもクジラが流れ着き、
人々を「飢饉」から救ったとの
伝説があるからです。
恵比寿天は昔から日本人に一番親しまれた
「神様」で「えびっさん」と
親しみを込めた呼び方をされています。
そのためか、
恵比寿天にまつわる行事が多くあります。
特に有名なのが、
恵比寿天を祀る「えびす神社」の総本宮
「西宮神社」で
1月10日に行われる「その年の福男」を決める
「開門神事」があります。
開門と同時に本殿を目指して
一斉に走りだす行事で、
テレビで御覧になった方も多いと思います。
その他、「えびす講」というお祭りも
よく耳にします。
また「神無月」 には、
多くの神様が出雲に行く中
出雲に行かずに留守番をするのが
恵比寿天とされています。
恵比寿天のご利益:商売繁盛・大漁・五穀豊穣
(2)大黒天(だいこくてん)
トレードマークは、頭巾をかぶり、
右手に打ち出の小づちを持ち、
左手で大きな袋を背負い、
米俵二俵の上に乗っています。
元々は、インドの「ヒンズー教」の神様で、
創造と破壊をつかさどる
シヴァ神の化身とされています。
インドから中国を経て、日本に
「仏教の保護」をする神様として
伝来しました。
その後、
「おおくにぬしのみこと」と結びつき
「神仏習合」となりました。
ここから「神話」の
「いなばの白兎」で有名な大国様は、
大黒天と同じ神様だと言われています。
大黒天のトレードマークの
「頭巾」には、
上を見ないという謙虚さ
「打ち出の小づち」には、
何でも出てくる宝物
「米俵二俵」には、二俵で満足する
欲張らないという意味があります。
また、
背負っている「袋」には「七宝」と言われる
寿命・人望・清麗・威光・愛嬌・大量などが
入っています。
大黒天の縁日は、
60日に1回ある「甲子(きのえね)」に行われます。
「甲子」の干支は「ネズミ」ですが、
何故「ネズミ」が出てくるのでしょうか?
その理由として
「すさおのみこと」から試練を与えられた時に
「ネズミ」に助けられたからだと
言われているからです。
「子日(ねのひ)」は、
「十二支」 なので12日に1回ありますが、
「ネズミ」は大黒天のお使いと
言われていますので、
この日に「ネズミ」にお願いすると、
大黒天まで願いを届けてくれると
言われています。
「ネズミ」を見かけたら、
お願いしてみてはいかがでしょうか。
また大黒天は、
台所の神様とも言われていますし、
よく聞く「大黒柱」も
大黒天から来ています。
大黒天のご利益:商売繁盛・五穀豊穣・福徳開運
(3)弁財天(べんざいてん)
トレードマークは、
琵琶をひいている優雅な姿です。
「ヒンズー教」の女神である
サウスヴァティーが仏教に取り入れられた
とされています。
【七福神】の中では「紅一点」の存在です。
ところが、
嫉妬が深い神様と言われています。
逸話として【七福神】の内の一柱である
毘沙門天の奥さんを嫉妬心から
追い払ってしまったと言われています。
それゆえに、
男女を別れさす「神様」とも
言われています。
そこから弁財天が祀られている神社に
「カップル」で行くと「別れる」と
いう話が伝わっています。
それにしても、
嫉妬心という
「人間的」な感情があるのには驚きです。
また、ある村で田畑に被害をもたらす
「龍」が住んでいました。
その「龍」が弁財天
を好きになってしまったので、
弁財天は、
田畑に被害を与えないと言う条件で
結婚しました。
その後は村人共々、
幸せになったという事です。
弁財天のご利益:縁結び・恋愛成就・財運・
金運・学業上達・芸事上達
(4)毘沙門天(びしゃもんてん)
トレードマークは、右手に槍を持ち、
武具を身にまとっています。
インドの「神様」で、
仏教のすべてを守る四天王で
インドの北を守っていました。
四天王の中では最強と
言われて仏教と共に
日本に伝来しました。
当時は仏教や毘沙門天
の信者は少なかったのですが、
仏教を信仰し、毘沙門天を信仰していた
「聖徳太子(厩戸皇子)」
の前に現れ戦勝法を授け
その結果、
戦いに勝つことができ、
信者が増えたと言われています。
さらに「上杉謙信」は
「自分は毘沙門天の生まれ変わり」と言い、
旗には毘沙門天の「毘」を入れていました。
毘沙門天には、
何となく近寄りがたい雰囲気があります。
また、毘沙門天の使いは「ムカデ」と
言われていますが、
理由は、わかっていません。
毘沙門天のご利益:勝運・開運厄除け・家内安全
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(5)布袋尊(ほていそん)
トレードマークは、太鼓腹で右手に扇子、
左手で大きな袋を背負っています。
唯一【七福神】の中で、
実在した人がモデルと言われています。
モデルとなったのは、
「かいし」という中国のお坊さんと
言われています。
超能力の持ち主で、
占いが得意とのことでした。
中国を放浪していたお坊さんで、
布袋の語源となる袋を持ち歩いて、
施しを受けた物を入れていました。
日本には、仏教と共に伝来しました。
当時は、水墨画に描かれて人気があり、
徐々に受け入れられるように
なったと言われています。
布袋尊のトレードマークでは
「袋」が最も意味のある持ち物で、
施しを受けて「袋」には、
人々の「慈しみ」や「感謝」の
気持ちが入っていると言われています。
実在の人物ということで、
何となく親しみが持てます。
布袋尊のご利益:開運・夫婦円満・子宝・千客万来
(6)福禄寿(ふくろくじゅ)
トレードマークは、体の半分位の頭と長いひげで、
右手に杖を持っています。
道教の神で、南極星の化身の「南極老人」と
言われています。
福を表す星、財産を表す星、
長寿を表す星の三つの星を
一つにした「神様」と言われています。
中国人が理想とする
「幸福・身分・長寿」を持った
神様だと言われています。
逸話として、大酒のみだったと言われ
お金が入るとすぐに
飲み代になってしまったそうです。
寿老人と同一神だとも言われています。
福禄寿のご利益:子孫繫栄・健康長寿・家庭円満
(7)寿老人(じゅろうじん)
トレードマークは、背が低い、
頭巾をかぶり、
右手に巻物の付いた杖、
左手に桃を持っています。
道教の「神」である南極老人星の
化身とされています。
白髭明神とも言われています。
樹木の樹から名前を取って
「樹老人(じゅろうじん)」とも呼ばれ、
樹木に生命力があることから
「長寿の神」と言われています。
寿老人の頭の長さは、
人のことをバカにしない謙虚な態度を
するためと言われています。
福禄寿と同一神だとも言われています。
寿老人のご利益:健康長寿・家庭円満・子孫繫栄
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【七福神】が現在のように定着したのは
「江戸時代中頃」と言われています。
また七福神詣と言われる
「正月に七福神を祀ってある
神社などを回り開運招福」をする事も
この頃から始まったとも言われています。
現在では、「お参り」だけでなく
「観光」の要素もあり、
「〇〇七福神巡り」の催しが
全国各地にあります。
あなたのお住まいの近くの七福神を巡って
開運招福をしてみてはいかがでしょうか。
また七福神のご利益は
それぞれありますので、
並び順が気になるところです。
「宝船に乗った七福神」の絵では、
弁財天が中央で
左右に大黒天・恵比寿天の
並び順ですが、これが一般的です。
並び順には特に決まりはありませんが、
一般的には、
ご紹介した並び順で良いです。
また、
自分が望むご利益がある「神様」の
並び順という考え方もあります。
このように縁起の良い
【七福神】それぞれに「お願い」をして
幸運を引き寄せて下さい。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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