やぶ入りは「お盆・正月休み」のルーツです!

最終更新日 2023年10月20日



1、はじめに


【やぶ入り】とは何?
と聞かれてすぐに答えられる人は
少ないのではないでしょうか。

現在では【やぶ入り】という習慣がないので
使われることがない「言葉」です。

現在の「お盆休み」「正月休み」に当たります。

昔の「商店」などに雇われている人(奉公人)
ほとんどが住み込みで働き
1年でのお休みがお盆と正月の各1日の2日だけでした。

その貴重な休みに店の主人から「お小遣い」をもらい
実家に帰ったり、町に出て遊びに
行った日のことを【やぶ入り】と言います。

一体どんな日であったかを紹介します。



2、やぶ入りとは?


【やぶ入り】とは一般的には「奉公人」が年に2回に
休みをもらう日のことですが
元々は
「嫁」に行った人が「実家」に帰ることが
許される日のことでした。

「嫁」に行った人は今のように簡単に
「実家」に帰る事が許されなかったので
この日ばかりは「何も遠慮しない」
帰ることが出来る「嬉しい日」でした。

それが「江戸時代」になり「商業」が盛んになり
「商店」などの習慣として定着しました。

また【やぶ入り】の語源は諸説ありますが、

①竹藪の多い田舎に帰るから

②宿入り(実家へ帰る事)が訛ったから

の二つが有力と言われています。

故郷のイメージ
ふるさとのイメージ

3、やぶ入りの由来は?


日本の風習や行事の多くは「農業」を中心として
行われています。

【やぶ入り】「農業」に関係しています。

農作業を休んで
正月(旧正月=旧暦の1月15日)」

お盆(旧盆)=旧暦7月15日)」
大切な行事を行うためです。

「商店」でも同じように「お盆」「正月」
大切な行事があり、その行事の翌日が
【やぶ入り】となりました。

「江戸所代」に始まった【やぶ入り】
「明治時代」「新暦」が採用されると
現在の「お盆」「正月」と同じ「新暦」
行われるようになりました。


「明治時代・大正時代・昭和初期」
商業は発展し「奉公人」の数は増えますが
「商店」の労働環境は変わらなかったので
【やぶ入り】の行事は発展していきました。

車で帰省
車で帰省



そのため【やぶ入り】関連の
芝居などのレジャー産業が発展しました。

その後【やぶ入り】
「第二次世界大戦」後の
昭和22年(1947年)4月7日に
「労働基準法」が制定されて
「賃金・労働時間・休息・休日」等の
「労働環境」の改善により行われなくなりました。

【やぶ入り】の習慣は現在は残っていませんが、
「お盆」「年末年始」
「大型連休のルーツ」になっています。




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4、おわりに


「週休二日制」「お盆、年末年始の大型連休」に、
慣れてしまった私には【やぶ入り】はできません。

だから私にとって【やぶ入り】と言う「言葉」
寂しい響きがあります。

そこで思うのは「休み」が終わって
帰る時の気持ちです。
当時の人は
「どんな気持ちだったのだろうか?」

「充電できてよかった」
「明日からまたしばらく休みなしで辛い」等
色々な思いがあったと思います。

また「送り出す人と迎える人」
それぞれに色々な.思いがあったと思います。

それらを感じ取る「落語」「小説」
多くありますので
ぜひ一度確認してみてはいかがでしょうか。

最後に、このような【やぶ入り】を楽しみに
働き続けた人たちがいたおかげで
今の私たちがある事に
感謝しなければいけません。


最後までお読みいただき有難うございます。


参考資料=Wikipedia



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