最終更新日 2023年11月5日
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1、はじめに
12月の行事と言えば、
何と言ってもクリスマスですが、
クリスマスの前にあって
忘れがちな風習に【冬至】があります。
ただ、
つながりが無いように思えますが、
クリスマスの起源が
【冬至】にあるという説もあります。
【冬至】と言えば、
1年で最も日照時間が少ない日になります。
そこから、私がイメージする【冬至】は
「暗い」「寒い」です。
また【冬至】と言えば、
「かぼちゃを食べる」
「ゆず湯に入る」ことが
頭に浮かんでくるのではないでしょうか。
昔から続いている【冬至】には、
他にも意味があるので、
それを知り「話題のタネ」にして下さい。
2、冬至とは
そもそも【冬至】というのは、
私たちが暮らしている地球から
太陽を見たときに、
太陽の位置が最も南の方向にあり、
オーストラリア大陸の
中央部分を通っている
「南回帰線」の上を、
太陽が通る日です。
日本を含めた北半球では、
12時(正午)の太陽の位置が最も低くなり、
1年で最も「昼が短く」
「夜が長い」日となります。
【冬至】の日の日没は、
1年で最も早いと思われがちですが、
実はそうではなく、
「冬至10日前」と言われるように、
【冬至】の10日位前が
1年で最も日没が早い日になります。
また、日の出が一番遅くなるのは、
翌年の1月10日頃です。
【冬至】は、
毎年決まった日というイメージがありますが、
決まっているわけではなく、
毎年12月22日頃となります。
また「冬至・冬中、冬始め」と
言う言葉があるように、
【冬至】を過ぎる頃から寒さも
本格的になります。
それだけに、
なんとなく暗いイメージがあります。
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人気急上昇!「ダブルまくら」が購入できるのは公式サイトだけ3、冬至の歴史
【冬至】は、
よく聞かれると思いますが
「二十四節気」の中の一つです。
「二十四節気」とは、
1年を春から冬の四季に分け、
さらにそれを六つ分けたもので
「4×6」で24となります。
【冬至】以外に
・立春
・春分の日
・夏至
・立秋
・秋分の日
・立冬
などは、よく耳にすると思います。
【冬至】のルーツは、
古代中国の「冬至節」という
行事にあります。
古代中国では【冬至】は、
太陽の光が最も弱くなり、
次の日からは、
太陽の光が強くなり始めるという日で、
「暦」の起点でした。
このことに関連した言葉に
「一陽来復」と言う言葉があります。
一陽来復とは:
良くない事が続いた後、
物事が良い方向に向かうということで、
良いことの前兆とされ、
盛大にお祝いが行われました。
この風習が、
奈良時代に日本に伝わったと
言われています。
(平安時代と言う説もあります)
「一陽来復」と言う言葉は、
明るいイメージがありますね。
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4、冬至にかぼちゃを食べゆず湯に入る理由
古来より【冬至】には、
「無病息災」を願う習慣がありました。
そこから、「かぼちゃ」を食べて、
「ゆず湯」に入るようになりました。
まずは「かぼちゃ」についてですが
【冬至】には「運盛(うんもり)」と言って
「ん」のつく食べ物は縁起が良いとされ、
食べるようになりました。
では何故「かぼちゃ」に
「ん」が付くのでしょうか?。
それは「かぼちゃ」のことを
「南瓜(なんきん)」とも
言っていたからです。
「かぼちゃ」は、
「カンボジア」から伝わったと言われ、
「カンボジア」が訛って
「かぼちゃ」になったとも言われています。
また「かぼちゃ」は、
夏場に収穫しますが、
現代のように
年中食べることができなかった時代には、
夏場に穫れた良い物を貯蔵し、
冬場の栄養源としました。
冬まで貯蔵したかぼちゃは
甘味が出て美味しくなります。
また、栄養満点の野菜であることから
風邪をひきにくいと言われています。
その他「ん」の付く食べ物で
【冬至】に食べると良いとされる物は
・れんこん
・にんじん
・ぎんなん
・きんかん
・かんてん
・うどん
があります。
他にも「こんにゃく」がありますが、
「冬至 こんにゃく 砂払い」
という言葉になるほどです。
こんにゃくは、食物繊維が豊富で
整腸作用があります。
私の祖母が昔
「こんにゃく食べると、
体の砂を払うので食べるように」
とよく言っていたことを思い出します。
次に「ゆず湯」ですが、諸説ありまして
「ゆず」から「融通がきく」と言う
語呂合わせがあります。
よく言われているのが【冬至】に
「ゆず湯」に入ると
風邪をひきにくいと言われています。
やはり「かぼちゃ」も同じですが
風邪に気を付けないといけない時期
だからです。
「ゆず」には、血行促進作用があり、
冷え性や腰痛に効くと
昔から言われています。
また「ゆず」の香りには、
リラックス効果があるとも
言われています。
以前「ゆず湯」に入っている時に、
どうしても「ゆず」を
しぼりたくなりしぼった結果、
タネや粒が出てしまい
大変なことになりました。
この経験から「ゆず」を
風呂に入れる場合は、
浸透性のある袋に入れるように
した方がいいと思いました。
5、冬至の三つの候
【冬至】は、12月22日頃ですが、
期間にすると、
12月22日頃~1月4日頃
「小寒・しょうかん」の前日までの
約15日間が【冬至】の期間になります。
この約15日間を
約5日ごとに三つの候(こう・時期)に分け
気象や動植物の変化を短い言葉で表したものを
七十二候と言います。
(24の節気を3つの候で表すので、
24×3で72になります)
三つの候は
①初候(しょこう)
②次候(じこう)
③末候(まっこう)
になります。
また、変化を表す言葉は
中国伝来のものもありますが、
伝来後に日本風に変化したものも
あります。
【冬至】の三つの候は以下になります。
その約15日間を以下の
三つの候(期間)に分けてみると、
季節の移り変わりがよくわかります。
①初候:12月22日頃~26日頃
この時期を表す言葉:
乃東生(なつかれくさしょうず)
意味:草木がほとんど枯れて行く中、
夏枯草が芽を出す頃。
乃東は漢方薬に使われる
「夏枯草(かこそう)」のことで、
【冬至】の頃芽を出し、
「夏至」の頃枯れます。
②次候:12月27日頃~31日頃
この時期を表す言葉:
麋角解(さわしかつのおつる)
意味:鹿の角が落ちる頃。
麋はヘラジカのことで、
ヘラジカの角が1年に1回
生え変わる時期です。
③末候:1月1日頃~1月4日頃
この時期を表す言葉:
雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)
意味:降り積もった雪の下で、
麦が芽を出し始める頃です。
霜が降りる前に、
浮き上がった芽を踏む作業の
「麦踏」は日本独特の風習です。
6、冬至の農業に関する言い伝え
旧暦では【冬至】は太陽の力が
戻り始める日です。
太陽の力は、
農家にとっては必要不可欠です。
そのために【冬至】の
農業に関する言い伝えがあります。
紹介しますので、
現在に当てはめてみて下さい。
①冬至に天気が良いと
翌年は豊作になる
②冬至に雷が鳴ると
翌年は雨が多い
③冬至に南風が吹くと
翌年は地震、日照り、大雨がある
④冬至に雪が降ると
翌年は豊作になる
このようにかつては、
中国と同じように、
【冬至】が生活の起点に
なっていました。
7、おわりに
【冬至】は古来から、
人々の生活面での起点に
なっています。
【冬至】は、
食べる物に縁起をかつぎ、
無病息災を願う大切な日である事が
よくわかります。
古くから伝承されていることは、
理にかなっていることが
多いと思います。
【冬至】は最初にも書きましたが、
クリスマスの前にあって
「地味な日」ではありますが、
深い意味のある大切な日です。
この大切な日【冬至】の行事を、
私たちは後々まで
伝えるべきではないでしょうか。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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