最終更新日 2023年12月8日
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1、はじめに
毎年1月7日の朝、
7種類の若菜が入ったおかゆを食べて、
お祝いをする風習があります。
(七草粥・ななくさがゆ)
春の七草を入れたお粥を
食べると健康になり、
邪気を祓うと言われています。
このお祝いを【人日の節句】と言います。
それでは【人日の節句】とは、
どのような日なのでしょうか。
紹介しますので、ぜひお役立て下さい。
2、人日の節句とは
(1)節句とは
奈良時代に中国から伝わった
伝統的な宮中行事
(皇居で行われる年中行事)
を行う季節の節目の日です。
(2)人日の節句の由来
1月6日の夜から1月7日の朝にかけては
「六日年越し」「六日年取り」と言い、
元日から続いてきた「お正月」の行事を
終わらせる日です。
「人日」というのは、
1月1日=鶏
1月2日=狗(いぬ)
1月3日=羊
1月4日=猪
1月5日=牛
1月6日=馬
の順番に占いを行い、
1月7日には「人」の占いをしたという
古来中国の占いから由来しています。
それぞれの日には、
占いの動物を大切に扱いました。
特に1月7日は「人の日」で
【人日(じんじつ)の日】とされ、
人を大切にする日で、
犯罪者に対しての刑罰を行わない日でも
ありました。
この日に食べる七草粥は、
正月の「雑煮、おせち」などで
弱った胃や腸の負担を軽くするためだと
昔から言われています。
また、
この日は年明け後
初めて爪を切る日とされ、
七草を浸した水に手をつけて切ると
一年間はかぜをひかないと
言われています。
(3)五節句
【人日の日】は、
宇多(うだ)天皇(867年~931年)の
在位中の890年1月7日に
「正月で一番めでたい日」と
言ったとされています。
その後、江戸時代には一般に定着し、
①人日
②上巳(じょうし):3月3日
③端午:5月5日
④七夕:7月7日
⑤(重陽(ちょうよう):9月9日
の五節句が江戸幕府の公式行事になりました。
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3、七草粥
(1)お粥に入れる春の七草は下記のようになります。
①芹(せり)
:独特の芳香があり、それが食欲をそそります。
清流や湿地などに自生しています。
②薺(なずな)
:利尿・止血・解熱作用があります。
よく見かける野草で
ぺんぺん草の別名です。
③御形(ごぎょう)
:春に黄色の小さな花をつけます。
母子草(ははこぐさ)の別名です。
④繫縷(はこべら)
:はこべとも言われています。
山野に自生する越年草。
利尿作用があると言われています。
⑤仏の座
:黄色い花をつけ田んぼなどの湿地に自生します。
別名を小鬼田平(こおにたびらこ)と言います。
紫色の花をつける「仏の座」は、別な物で
食べることができません。
⑥菘(すずな)
:実が柔らかく消化の良い野菜で
漬物やみそ汁の具などで食べます。
蕪(かぶ)の別名です。
⑦蘿蔔(すずしろ)
:清白菜(すずしろな)という意味です。
身は柔らかく、消化の良い野菜です。
大根の別名です。
(2)七草を調理するときは、
出来るだけ大きな音を立てると
良いとされています。
(3)春の七草がそろえにくいときは、
スーパーなどで「七草粥セット」が
販売されています。
(4)野に咲く若菜を食べて、
自然界から生命の息吹を受けて
無病息災と長寿を願いましょう。
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4、おわりに
【人日の節句】は
別名「七草の節句」と言われています。
松の内最後の日を
「七草粥」を食べて祝う日です。
お正月のごちそうで疲れた胃腸を
休ませるのに都合がよく
理にかなっています。
1月7日には、先人からの知恵を思いながら
「七草粥」を味わいましょう。
最後まで読んで頂き有難うございます。
参考書籍:株式会社神宮館発行
暮らしのしきたり12ヶ月
参考資料:ウィキペディア